CAR
2011/07/26 | CATEGORYS CAR | POST A COMMENT
吉田です。
また随分と間が空いてしまいました。
多少夏バテ気味ですが、ギリギリ無事です。
色々な仕事をご依頼いただく中で、
色々な場所に色々な物を持ち歩く機会が多くあるのですが、
その重量が軽い時で4キロ弱、思い時で15キロ程度になるので色々と大変です。
そのため、独立直後からずっと「アレ」が必要だと感じていました。
アレ。
小指を立てた方。
違います。
その「アレ」は荷物を持ってくれませんからね。
僕の言うアレとは、車のことです。
荷物と自分を積んで、ブーンと走ってくれる文明の利器。
運転免許は18歳の時に取得しているのですが、
実際に車を運転したのは恐らく50回以内だと思います(笑)
思い起こせば高校生、あの頃は全てが輝いて見えた。
今輝いているのは免許だけ。心も体も汚くなって、瞳の濁りは事故車級。
あぁ中高年、中高年。
きみまろです。
僕が初めて東京に出た20歳の頃、
東京で車を持つということはごく限られた者にのみ許された神々の遊びでした。
駐車場は安くても月3万円。
初めて住んだ部屋の家賃が6.2万円ですから、合わせて9.2万円。
それに保険料とガソリンと整備と諸々・・・
その時にやっていた仕事、某TV局の出向ADの手取りが12万円ぐらいでしたからね。
休みが無いのでそもそも車に乗る時間なんてありません。
そこでブランクが出来て、
「東京で生活するのに車は不要である」
という結論に達してからは本当に一切、全く乗ってきませんでした。
一度離れると興味が失せるもので、もしその時にポンと300万円もらっても車を買うという選択は絶対にしていませんでした。
そんなこんなで月日は流れて、
実家に戻って自分のやりたいことを仕事にしようと行き着いた時には
すっかり運転が出来ない体になっていました。
ですが、実家は最寄りの駅から徒歩だと1時間かかる場所で
とても便利とは言えません。
撮影を含む泊まりがけの出張にでもなれば、
15キロの荷物を山ごもりでもするのかと思われる巨大なキャリーバッグに詰め込んで出発するのですが、
バスから電車、かなり距離を進むことになります。
といっても、女の子のように旅行に靴を何足も持っていったり、バッグを何個も持って行ったりというのではなく、
撮影機材が中心になるので重く、大きく、壊れ物という三重苦なのです。
僕は他人からの冷たい視線恐怖症なところがあるので、
「うわっ 何その大荷物! 邪魔!」とか、「何入ってんだよ気持ち悪い」とか、
「それ持ってバスに乗ってくるって常識無いんじゃございませんザマス?」とか、
「タクシー使えよ貧乏人」とか思われるのが怖くて仕方ないのです。
実際、そういう時の人間は恐ろしく冷たい目をしてこちらを見てきます。
満員電車だったりするとそれはもう物凄いです。
自分がされても嫌なので気持ちは分かるのですが、せめて無視していただきたい。
そんなことが何度もあって、重度の運転嫌いの自分がついに車の購入を決断することになりました。
決断した今でも「運転なんて全く興味ないし、出来ればやりたくない」と言えるのですが、
そんな自分の車探しは予想通りとても大変なものになりました。
よほど愛せる車に乗らないと確実に乗らなくなると断言出来るので、
決断からかなりの時間をかけることに。
サイトで情報や写真を調べただけのものが殆どですが、
1000車種以上は見たと思います。
大袈裟でなく、
国内外のここ30年以内の車両は余程幻級でなければ全て目を通したんじゃないでしょうか。
・格好いいこと
・色に納得出来ること
・ロマンがあること
・ATであること
・荷物が積めること
・サイズが小さいこと
・安いこと
・やっぱり格好いいこと
車として最低限のことをカバーしつつ、
見ているだけでニヤニヤ出来るものじゃなければ嫌です。
でも基本的に貧乏体質なのでお金もそんなに出せません。
最終的に候補を10車種程度に絞って、実際に観に行ったり
深堀りして調べたりする期間を経て、
先日ついに、ついに決めてきました。
シートに座った瞬間「コレください」と言いたくなるような車に出会えたので、
イバラの道かもしれませんが、致命的な故障を起こすまで一緒に過ごしたいと思っています。
納車は来月前半の予定。
また改めてご報告いたします。
ではまた!
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【今日の写真】 AJISAI2
KOBE & OSAKA
2011/07/07 | CATEGORYS WORK | POST A COMMENT
吉田です。
もう7月ということで、毎日暑いですね。。。
先月の話になってしまいますが、
兵庫・大阪に出張に行ってまいりましたのでそのご報告を。
京都観光が好きでなので関西方面には個人的によく行っていたのですが、
仕事で行くのは初めてです。
近畿の大学図書館ネットワークが行う研修の一環として、
静岡の高校の件に続き、分不相応なことに講師として呼んでいただきました。
僕自身、名前が知れている有名制作者でもなければ
世間一般の方が誰でも知っているような案件を手がけてきたわけでもなく、
講師として大学や図書館関係の講義を数多く経験しているというわけでもありません。
今思えば、よく呼んでいただき、よく決定していただけたなと思います。
相手からすれば、写真や映像、広告デザイン等をやっているとは言っても
所詮無名で市井の1フリーランサーでしかないので、
今回の講義のメイン講師であるNさんのキャリアと説得力に大感謝です。
そんな自分がただ喋るだけでは「・・・で、お前は誰なんだ?」となってしまうと思うので、
一つ身近な制作事例をお見せしたいということもあり、
神戸の大学図書館の方にご協力いただき図書館の紹介映像を撮影しました。
撮影は2日間ある研修の前日に行い、その晩に大阪に移動。
その日の夜中と1日目の研修後の夜にホテルに籠って編集しました。
1日目の研修は図書館・教育以外の業界の人間が考える企画の着眼点や考えの進め方についての講義を行い、
自分は主にその様子の撮影。
午後に行われた各図書館のポスターのデザイン講評では自分も現場の人間として気付いた点や
生意気にもアドバイスなどさせていただきました。
全11大学のデザインを見させていただいたのですが、
細かく色々言わせていただいたものの、1番大きな違いは「好きかどうか」ですね。
「好き」>「嫌いじゃない」>「仕事の一つ」
というような関係がそのまま作品の出来に表れていると思いました。
興味を持てば試行錯誤するようになり、
フォントひとつとってもゴシック系がいいのか明朝系がいいのか両方置いて比べてみる。
色もいくつか組み合わせを見てみる。
それだけで随分違いが出てくると思います。
その後はグループ研修に。
グループ研修のテーマは「図書館ブランディングの構築(図書館改善提案)」。
受講生は近畿地方の名だたる有名大学図書館勤務の41名。
高校2年の時点で試験勉強を放棄した無学の自分がアドバイスなどオカシイとは思いますが、
外の業界の人間としての気付きなどを伝えるため各グループを回らせていただきました。
2日目に行われる発表の下地を作って1日目は終了。
終了後に懇親会を開いていただき、
受講生の方々からポスター講評についての質問や改善案でのアドバイスを次々に求められ
皆さんの熱意と、自分がやってきた経験が誰かの役に立つ喜びを感じました。
普段は実感しづらいことなのでそれだけでも気分が盛り上がり、
その勢いでその日は朝まで編集作業をしてしまいました。。。
2日目。
早速、神戸で撮影させていただいた映像の編集版を上映。
「今まで影の薄かった講師が何やら映像を作ったらしい」という話も広まっており、
撮影で協力していただいた大学図書館の方も運営委員や受講生としてその場にいたため、
非常にハードルが上がっているのを感じて正直足が震えました。
何年やっても、自分が出したものを相手に見てもらう瞬間の緊張感には慣れません。
結果、温かいウケをいただき一安心。
上映会場の都合で音があまり大きく出せなかったので、
音をメインにした構成のミスを反省しましたが、
協力いただいた大学図書館の方には物凄く喜んでいただき、
それだけで報われた気分でした。
1を頼まれ、1.5をやったら、2喜んでもらえた。
というような感じで、こういう瞬間は制作をやっていて一番幸せな気持ちになれます。
映像は大学のオリエンテーション等でご利用いただけるとのことです。
学生さん達も出ているのでwebサイトへのアップは基本的に難しいと思いますが、
もし許可が下りればここでもご紹介したいと思います。
疲労はありましたが、もの凄く充実した研修でした。
関わる全ての方に感謝したいと思います。
ありがとうございました!
ではまた!
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【今日の写真】VS