TRUST

2011/03/22 | CATEGORYS OTHERS 

吉田です。

東北関東大震災が発生してからブログを更新していませんでした。
僕の住む埼玉は震度5弱という、今まで自分が経験したことのない揺れがあったのですが
大きな被害は無く、部屋中に物が散乱した以外は何事も無く過ごせています。

もちろん人ごとで済まされる問題ではなく、
被害に合われた被災地の方を思うと、自分に何か出来ないかと考える毎日です。
言葉だけになってしまわないよう、現在複数のチームで動いています。
こちらも形になったら改めてご報告したいと思います。

こんな中ではありますが、大きな被害なく今の日本を生きる人間として
明るさを絶やしてはいけないと感じています。
今日生まれて来る命もありますし、今日仕事で成功した人も、今日結婚する人もいるでしょう。
「こんな時だから」といって自粛してばかりでは世の中から明かりが消えてしまいます。
自分が生まれた日に亡くなっている方も、大きな損失を負った人も、失恋した人もいます。
世界中のどこかでは戦争をやっていたかもしれません。
それでも良いことがあれば喜んで、笑いながらお酒でも飲んで風呂に入って寝ていたんではないでしょうか。

立場が変われば物の見方も全く変わると思います。
独身で扶養家族も居ない自分には世間の買い占め騒動は良い気分では見られないものがありますが、
小さい子供など守るべき家族がいる人は例え世間に疎まれても必死に食料を確保しようとするものでしょう。

「こんな時にギャンブルや飲み会なんてするな」という意見もあって、それも正しいのかもしれませんが
ギャンブルをやってもらわなければ、お酒を飲んでもらわなければ収入が得られないという人もいるわけで、
そういう人の糧を奪ってまで自分の正義感を満足させる行動は、
他者の糧を得る権利を奪ってまで自分の安心感を満足させるという買い占めのソレと何も変わらないとも言えます。

例えば1枚のポスター、ゲームセンターのPRを派手に行っているもの。
これに自粛要望の声が上がったことで撤去され、次回のポスターは中止になりました。
声を上げた方にとっては1枚のポスターを撤去させたという事実で溜飲が下がり、
ゲームセンターがPRの機会を失って損しただけと考えて終わるのでしょう。
ですが、ポスターは企画する人、デザインする人、印刷する人、貼る人がいて初めて人の目に届きます。
ポスターを取りやめればそれらの人は纏めて仕事を一つ失うことになり、
直接だけでも4者の損害、間接に広げれば無数の損害を生みます。
中にはそれがキッカケで倒産というケースも出てくるでしょう。

だからといって撤去の声を上げるなということではなく、上げるのであればそこまで考えた上で、
本当に今自分がやるべきことなのか検討するタイミングを設けた方が良いんじゃないかと思っています。

と、色々偉そうに言ってはみましたが、
正解なんて分かりませんし、そもそも正解なんて無いのかもしれません。
分からないので、自分で考えて、自分が信じられる行動をとっていきたいと思います。

僕の好きな漫画に出てくる登場人物がこういう台詞を言っていました。
「俺は正しいと思ったからやったんだ。後悔はない。こんな世界とはいえ、俺は自分の信じられる道を歩いていたい!」
今まさにそんな気持ちです。

僕の従事する広告業は遊興業と共に現在未曾有の危機にさらされており、
案件の減少と規模の縮小により僕のようなフリーランサーや規模の小さい企業は
廃業の危機に怯えるような経営悪化はある程度避けられない情勢です。
そんな時とはいえ、自分の信じられる道を歩いていたい。
体力の続く限り、信頼してお仕事を発注していただける相手がいる限り頑張りたいと思っています。

宜しくお願いします!

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【今日の写真】PIECE OF WOOD

photo12 TRUST

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